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アニメーション監督術 第4回

レポートが少し遅くなりましたが・・・

アニメーション監督術、第4回目の様子をお伝えします。
第4回目の講師は相原信洋さん。
昨年度もちいさな学校には特別講義に来ていただいてますが、私はお会いするのが初めてだったので、そのパワフルな風貌とロックンローラーな姿勢にガツーンとやられてしまいました。
自称、アニ中(アニメーション中毒)。というプロフィールがウソ偽りでないことがよくわかりました。

相原さんは若いころ、アニメの彩色~動画の仕事をしていましたが、与えられたものではない自分のアニメーションが作りたいという思いから自主制作作品を作るようになったとのこと。
今まで作ってきた作品は80~90本。今だって数本の作品を同時進行で制作中。
まだまだ作りたいものがある。その勢いが衰えることはなさそうです。

現在制作中の、一週間に1本のスパンで計20本のアニメーションを1年で作るという、メモ的な短編を5本ほど上映していただきました。

短いからといって手を抜くということではなく、今の自分の足跡をなるべくリアルに残すべく作っている、とのこと。これらの集積が、自分にとっての教科書となり、長編作品へとつながっていく、とおっしゃっていました。
とにかく大事なのは続けること。昨日の自分の残像を今日につなげる。アニメは残像をつなげて出来ているのだから、自分の肉体だってそうじゃないと・・・。

続けていると手に生命が宿る、手が動いているのを脳が見ている感覚になるそうです。それってなんだかとても気持ちがよさそうですよね。
相原さんの作品は見ていてとても気持ちがいいから、きっと描いているときの相原さんの気持ちよさがそのままリアルに伝わっているのでしょう。

相原さんの昔の作品も沢山上映していただきました。
以下上映タイトル
「おしろい羽根」(1972)
「短距離ランナー」(1973)
「光」(1978)
「映像(かげ)」(1987)
「GOVORA」(1989)
「MASK」(1991)
「RAIN」(1996)

シュールな具象から音と形が有機的に変化する抽象、実写のコマ撮り作品まで、どれもこれも相原さんの唯一無二の世界が全開!!!という感じで圧倒されてしまいました。
音楽がまたいいですね。洗脳されていくような感覚がとても気持ちよかったです。

先ほど「抽象」と書きましたが、相原さん曰く出発点はいつも「具象」なんだそうです。「MASK」では「顔」がモチーフになっているけど、顔になりきらない、形となる一歩手前を意識していたとのこと。ひとつのものを観念的に捉える、相原さんの作品。現在は「耳」を元にした作品を作っているそうです。
ご自身の作品についておっしゃっていた言葉で印象的だったのが、「もしこれが別の人の作品だったらぼくはこの人に会ってみたい」という言葉。
自分の作品に対してそう思えたら本望だなぁと思いました。
人にもよるとは思いますが、どんな作品でもものづくりをしていると何度も立ち止まったり、不安になったり、時には苦しみにもなったり・・・・ということもあるでしょう。
そんな人は相原さんの言葉にパワーをもらってください。
「マスターベーションになってもいいから、自分のカラーが出るものを作る!」
「今作りたいなら今作れ!作らない理由なんて大した理由ではない!」

自分はそんな風に、自分の満足いく今を生きているだろうか?
そう問いかけ、悩むことさえ本当は馬鹿馬鹿しいのかもしれない。
やりたいことはどんどんやる!

講義の中で相原さんは「アニメーションって本当に面白いわ~」と何度もおっしゃっていました。
「30年前にも言っていたけど、今でも本当に面白い!」
「本当は刑務所で何にも邪魔されず描きたいくらい!」
そんな正真正銘のアニ中である相原さんにとって、アニメーションの面白さとは・・・
1、ある程度のものがかける
2、動く面白さを知る
3、実験とか壊すことが出来る
4、いい作品に出会ったときライバルとして見れる
5、テクニックを磨くこともできる

そしてアニメーションには、まだまだ新境地があるのです。

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*写真は懇親会の様子
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by 2008_smallschool | 2009-12-22 21:09 | アニメーション監督術

朗報づくし

めでたいニュースが3つあります!

1つ目は…
国際ショートフィルム映画祭in関空にて、昼の部3年、藤本佐知子さんの「月天」が準グランプリを獲得しました!!

受賞式と上映は関空にて行われたそうです。
本人含め、学校関係者は誰も行けてないんですが…(汗)
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「月天」は学生CGコンテストでもノミネート作品に選ばれたそうです。
コンペに出し、できるだけ多くの人に見てもらう。
評価うんぬんではなく、その姿勢がすばらしいな、と思いました。

2つ目は…
昼の部3年、吉野さんの作品「人魚」が、渋谷駅前のスクランブル交差点前大型ビジョン「QFRONT」を含む、国内5か所の屋外大型ビジョンで上映されることになりました!

この企画はYouTubeのコンテンツから映像を提供するというもので、ちいさな学校チャンネルで公開されている作品がその中のひとつに選出された、ということです。

以下上映される全国五か所の詳細です。

1.QFRONT:東京都渋谷区宇田川町21−6
 
2.310 VISION (ダイワロイヤル水戸駅南):茨城県水戸市宮町1-6-140

3.オセアン VISION (大洋建設⑭ 東戸塚):横浜市戸塚区品濃町 549-1

4.Le Vision(レクサス千葉中央店):千葉県千葉市中央区新町10

5.名称なし(スーパーオートバックス 横浜ベイサイド店):神奈川県横浜市金沢区幸浦2-24

放映時期:
2009年12月中旬~2010年3月中の1日、午前9時~24時までの間で1回~数回

放映日が確定したらまたお知らせします。
こんなニュースが飛び込むと、渋谷の人通りの多さがありがたく思えますね。
皆さん、この時ばかりは上を向いて渋谷の駅前を闊歩しましょう!

3つ目は…
昼の部3年、小田さんの作品「無人島ショートショート」がYouTube Video Awards Japan 2009にノミネートされました!!

この企画は、2009年に最も反響があった動画、芸術的センスにあふれる動画等をカテゴリー毎に選び、ユーザーが投票をするというものです。

ノミネートされた動画は12月18日にオープンするYouTube Video Awards Japan 2009というチャンネルで紹介され、12月末までユーザーによる投票が行われます。そして、各カテゴリーで最も投票数が多かった動画のユーザーが表彰されます。

掲載期間は2009年12月18日~2010年7月31日(延長の可能性あり)

表彰部門は以下のとおり。
・音楽パフォーマンス
・アニメーション
・実写、特撮
・ハウツーとスタイル
・テクノロジー
・乗り物
・風景、夜景、自然
・ブログ、レポート

結構ありますねぇ。
参考までに、昨年のビデオアワードのチャンネルも是非。

ノミネート作品や受賞作品は吉野さんの「人魚」と同じく、国内5か所の大型ビジョンで紹介されるそうです。大型ビジョン放映時期は2009年12月~2010年3月中の1日、午前9時~24時までの間で1回~数回を予定しています。
また詳細が決まったらお知らせします。

皆さん、投票のほうもよろしくお願いします!

藤本さん、吉野さん、小田さん。
おめでとうございます!!!!!!!!!

しかしYouTubeの浸透力ってのはすごいですね。
簡単に作品を発信できる場所がある、というのは今の時代の良いところでもあるけれど、やっぱり一番いいのは劇場での上映ですよね。

ちいさな学校の生徒作品が、こういう企画を通じ多くの人の目に触れることで、上映会に足を運んでくれる人が増えると何よりです。

3年生が企画している卒業制作上映会のタイトルは「OPEN」に決定!
卒業制作を終わりではなく「はじまり」としてとらえ、この言葉になったとのこと。
来年の春が楽しみですね。

卒業制作ブログも要チェックです。
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by 2008_smallschool | 2009-12-15 21:47 | お知らせ

アニメーション監督術第5回、詳細決定!

アニメーション監督術の第5回目の講師は片渕須直監督に決定いたしました!
単回受講も受け付けておりますので、是非ご参加ください。

●12月26日(土)午後7時~9時
●講師:片渕須直
●単回料金:1,800円(学生1,500円)
 *先着順
●場所:アート・アニメーションのちいさな学校 地下劇場

片渕須直(かたぶちすなお):
初めて書いたシナリオ「名探偵ホームズ」からアニメの世界に。
「魔女の宅急便」演出補、「名犬ラッシー」監督。 短編映画「この星の上に」が各国のフェスティバルで入選、特別上映される。 構想8年の代表作「アリーテ姫」をスタジオ4℃で監督。
その後はマッドハウスに活動の拠点を移す。
2009年最新作「マイマイ新子と千年の魔法」がオタワ国際アニメーション映画祭長編部門入選。

申込みはホームページの申込フォームより。
予約受付メールを返信致します。

講義の話題はもちろん、現在公開中の「マイマイ新子と千年の魔法」
現在、上映存続のための署名活動が行われているのを知り、すぐに署名させていただきました。
なんといってもこの映画、ちいさな学校がお世話になっている講師の方が沢山制作に関わっているのです。
監督である片渕須直さんをはじめ、作画に石之博和さん、才田俊次さん、背景美術に山本二三さん。
応援しないわけにはいきません!
そして、ラピュタ阿佐ヶ谷でも「マイマイ新子と千年の魔法」がレイトショー上映されることになりました!

以下詳細をお知らせします。

日時:2009年12月19日(土)~26日(土)連日21:00~(94分)
料金:一般…1,300円 学生・シニア…1,000円 会員…800円
   水曜サービスデー…1,000円均一

作品紹介:
芥川賞作家・高樹のぶ子が、自らの幼少時代をモデルに描いた小説『マイマイ新子』をアニメーション化。舞台は昭和30年代の山口県-。空想好きの 少女・新子が豊かな自然のなかで、時に苦い経験をしながらも、仲間たちとゆっくり成長成長していく姿を描いた珠玉のアニメーション映画です。

制作スタジオ:マッドハウス

問い合わせ:
ラピュタ阿佐ヶ谷
〒166-0001東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-12-21
TEL:03-3336-5440
E-mail:asagaya@laputa-jp.com

是非この機会にラピュタ阿佐ヶ谷へ足をお運びください!
生徒の皆さんは必須でしょう。
そして映画を観たら、アニメーション監督術へ!
よろしくお願いいたします。
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by 2008_smallschool | 2009-12-08 17:27 | アニメーション監督術

アニメーション監督術 第3回

アニメーション監督術、第3回目の講師は原恵一さん。

原恵一さんは、劇場版クレヨンしんちゃんの特に終わりの2本「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」が話題となり、「河童のクゥと夏休み」を2007年満を持して公開。高い評価を得ている監督です。
今回も原口さんに聞き手として参加してもらい、進行をしていただきました。

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最初に「オトナ帝国の逆襲」のラストの東京タワーのシーンについて、制作エピソードを色々お伺いして、話題は「戦国大合戦」のタイムスリップのシーンに。
なんの効果音もなくあっさりタイムスリップしてしまうことに関して、原さんの意図を聞くと、演出に対するスタンスについて触れる解答がありました。

若いころはカメラワークやアングルで複雑なことをやったり奇をてらうような演出もしていたが、長くやっているうちにシンプルな方がよいと思うようになった。それに大げさに変化を見せるよりも、いつの間にか変化していた方が驚きもあるしリアルだと思う、とおっしゃっていました。
タイムスリップのシーンは確かに少し唖然としますよね、シンプルすぎて。(観てない方はごめんなさい)
でも新鮮な驚きもあったので、なるほどなぁと納得しました。
演出にあたってリアリティがあること、自然であることは常に意識しているようです。

その後はメインである「河童のクゥ」の話題に。
この作品は原監督が20年温めてきた夢の企画だったそうです。
「一般的にアニメーションで求められてことは一切やりたくなかった。」
「いかにもなアニメーション的キャラではなくリアルな少年像を描きたかった。」
こういう言葉の中に原監督の中にある反骨精神や表現に対する欲望のようなものを感じました。

実際に「河童のクゥ」は子供の気持ちの変化がすごく繊細に丁寧に描かれていたと思います。
小学5年生らしいリアルな仕草や台詞は、普段からしている人間観察のたまものだそう。
電車の中で音楽を聴いたり、携帯を見たりしている若者に対して「耳をふさぐな」という熱い言葉もありました。
原口さんからの「クゥで達成できたことは何か」という質問に対し、
「やっとリアリティのある人物が描けた」
「充分ではないが、20年前に作りたいと思っていたことにウソはついてない」
と答えていたのが、とても印象的でした。
どうしても作りたい作品があるって素晴らしいことですよね。
同時にとても幸せなことのように思います。

最後に質疑応答があり、「オトナ帝国」制作時の精神状況が最悪だったこと、でも追い詰められたからこそ逆につきぬけた表現ができるようになったことなど、興味深い話が聞けました。
ボロボロの状態から生まれた「オトナ帝国」が高い評価を受け、自分の「これはダメだ」という感覚も時にはあてにならない。自分の枠で考えすぎていた。と感じたそうです。
固定概念をとっぱらって、柔軟に考えることって大切。とても共感できました。

原作品のリアリティあふれるキャラクター、台詞、演出の魅力や、どんな作品に影響されたか、というルーツについても知ることができ、とても面白い講義となりました。

例のごとく懇親会も行われました。今回は阿佐ヶ谷にある居酒屋にて。
かなり深夜まで続いたそうです。
濃い交流が出来たのではないでしょうか。

原恵一さん。本当にありがとうございました!
第4回目の講師は相原信洋さんです。
日程は12月12日。単回受講も受け付けています。
申込みはホームページの申込フォームより。
今までのような商業ベースの監督ではなく、アートアニメ、実験アニメの作家ということで、どんな話が飛び出すのか、ますます楽しみです!
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by 2008_smallschool | 2009-12-02 21:58 | アニメーション監督術